今週の野鳥(第23回)

 

Greater Roadrunner

(オオミチバシリ)

 

 

 

  今週は北米南西部の「顔」とも言える、Greater Roadrunner(オオミチバシリ)を紹介します。全長約60cmあり、ground-cuckoo(ジカッコウ=地面を歩き回るカッコウ)に属している。砂漠地帯、低木が密集した薮、平原、開けた森林地帯などを好む。テキサス州では、ほぼ全土に留鳥として生息しており、(中南米の一部も含む)。乾燥した西部や南部では容易に観察できる。

 

 砂漠の鳥のイメージが強いが、東部の開けた松林にも生息している。Lizard Bird(トカゲ鳥)、 Snake Killer(蛇殺し)、 Countryman(田舎者)など、多くのニックネームが存在する。また、蜥蜴、蛇、蜘蛛、蠍、鼠、小鳥、昆虫など、動いている者なら何でも食べてしまう(果物や種も)。特に、蜥蜴や蛇を嘴にくわえている写真をよく野鳥関連の雑誌や本で見かける。また、ガラガラ蛇を果敢に捕らえる姿から、勇敢なハンターとしてインディアンに尊敬されてもいる。器用にサボテンで四方を囲み、ガラガラ蛇が逃げないようにしてから狩るという逸話まで存在する。

 

 オオミチバシリは年間を通じてペアで過ごし、その絆は生涯継続する。ロードランナーと言えば、コヨーテとのやりとりが大ヒットとなったアニメがある(日本でも放送されており、私も大好きであった)。「ミッ、ミッ!」と鳴いて、疾風の如く走るロードランナーを捕まえようと様々な試みをし、ことごとく失敗するコヨーテがおかしかった。体色や声こそ実際とは異なるが、最高時速20数キロで走る姿はアニメそのものであり、滑稽でもある。

 

 和名の「オオミチバシリ」もよく考えられて付けられていると思う。前述したニックネームの一つCountrymanpaisano)は「気の合った同士」と言う意味合いがある。人影もない砂漠を延々と歩かなければならない時、この鳥がどこまでも一緒に「旅」をしてくれるというのが由来だそうだ。あの愉快な走りでどこまでもついて来られたら、さぞかし楽しい「旅」となるだろう。

 

 つい最近キャンプ場で三羽見かけたが、競走したら自分とどちらが速いか?アニメのコヨーテと違って、捕まえられるのか?そんなくだらない考えがふと頭に浮かんだ。「ミッ、ミッ!」

 

また来週をお楽しみに。露木 

 

 

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